打合せでエアコン取付のご相談をよく受けます。
ほとんどの場合、特に気になることはないのですが、最近、立て続けに3件も問題のある図面を見ました。
なんと、エアコンを取付ける場所がないのです!
せっかく新しい家を建てるのに、エアコンを取付ける場所が設計されていないなんてあり得ませんよね!
新築、リフォーム計画中の方が、こんな失敗をしなくてすむように対策をお伝えしたいと思います。
なぜ、エアコンを取付ける場所がなかったのか。
どうやったらこのような失敗を防げるのか。
解説していきたいと思います!
インテリアコーディネーターとして1000件以上の間取りに関わった実績と整理収納スキル、主婦経験を活かして間取り診断を行っています。お客様の思いを引き出して間取りに再現し、「幸せが叶う家づくり」をサポート。
収納に強い・間取りプランナー 上田五月です
エアコン取付位置失敗の原因
なぜ、エアコン取付位置がなかったのか?
答えは簡単!
エアコンのことを全く考えずに間取りを作ったからです。
原因は、3つです。
原因1
エアコン取付可能な壁が確保されていなかった。
画像のように、エアコンを取付けるためには幅90㎝以上の外壁に面した壁が必要ですが、図面を見るとこの条件を満たした壁が1か所もなかったのです。
原因2
窓上にもエアコン取付スペースがなかった。
幅90㎝以上の外壁に面した壁が必要なことは先ほど説明しましたが、どうしてもこのような壁が確保できな場合は画像のように窓上にエアコンを取付けます。
この場合、窓上に35㎝以上のスペースが必要です。
私が見た図面には、原因1に加えて、窓上のスペースも確保できていませんでした。
原因3
室内機が取付けられる位置では室外機との接続が困難だった。
通常は、イラストのように室内機と室外機は外壁を挟んで取り付けられますが、外壁に面している壁には室内機を取付けるスペースがなく室外機が取付けられる幅の壁が1か所だけでした。
しかし、そこは外壁から遠い位置なので通常の取付ができませんでした。
エアコン取付位置の失敗を防ぐには
エアコン取付位置の失敗を防ぐ方法は間取りを考えるときにエアコンの取付位置を決めるということです。
たったこれだけのことでエアコン取付位置の失敗を防ぐことができます。
そして、よりよくエアコンを使うためのポイントをまとめます。
- 熱効率よい風向きを考える(部屋の長手方向に風を出す)
- クローゼットなどの扉と干渉しないよう気を付ける
- 室外機が家の外観を損なわないようにする
- ウッドデッキ等の外構とエアコン室外機が干渉しないか確認する
- 吹き抜けがある場合はファンを設置できるよう配線する
まとめ・エアコンの取付位置の失敗を防ぐ
エアコン取付の失敗を防ぐためには、間取りを考えるときに、しっかりとエアコンの室内機、室外機の取付位置を決定することが不可欠です。
「エアコンを購入するのは入居前だから、まだ大丈夫」という考えは禁物です。
工程としては、電気配線前の上棟までに決定する必要があります。
第三者の目で間取りを見直すのが一番安心です。
取付を失敗したエアコンを見て暮らすより、間取りが決定する前に間取り診断してみてはいかがでしょうか?